ニューヨークの不動産屋

歴史的な米朝会談がいよいよ6月12日にシンガポールで開催される模様です。一時はトランプ大統領のキャンセル発表があり、それに朝鮮が慌てて会談開催の再考をアメリカに迫るという事態が発生しました。米朝双方に大きな駆け引きが行われた感が拭えません。

留学生だった私は、2010年から2年間、ニューヨーク市立大学CUNYの教養学部に留学していました。その当時、ミッドタウンのイーストにアパートを借りていました。ミッドタウンは、総じて不動産の賃料が高いのですが、私のアパートは屋根裏部屋の物置を改良した狭い部屋だったので相場の半分程度の額でした。CUNYのキャンパスに近くて通学に便利で、近くにお気に入りのカフェがあったのを覚えています。

そのアパートを借りる時の手続きで大変な気苦労をしたことを思い出しました。その時の賃貸契約の過程で、不動産エージェントの優柔不断な態度に振り回されました。

アパートの内覧を済ませて、その物件を借りることになり仮契約が済んだ翌々日に不動産屋からアパート契約を無条件で撤回したいとの申し入れがありました。イタリア人の大家が家賃が安いと納得してないので再検討したいと言ってきたとのことで、一方的に契約を取り消すというのです。既に引っ越し準備を済ませてムービングカンパニー(引越業者)に申し込み準備万端だったので「仮契約も整すんでほかの物件を断った時点でこの契約の取り消されると、引越しが遅れて学業に影響するので大家に再交渉してほしい」と頼みました。

結局「毎月の管理費を追加するということで、アパートの契約を進める」と不動産屋から連絡が入り、仕方なくその条件を受け入れて、泣く泣くそれに応じたことを思い出しました。トランプ大統領の交渉プロセスを見ていると、その不動産エージェントのことを思い出しました。その方はジョンさんという、親切な方でした。