留学、危機一髪!

2018年9月2日、秋よりアメリカの語学留学に参加するため広島より2名の生徒さんが成田空港に向かい出発しました。この日は台風21号が太平洋上にありながら、速度を上げて日本に向かって北上しているとニュースが報道していました。台風の日本上陸は9月4日未明とのことで、3日以降は相当数の航空便が運休になる可能性があると航空会社が発表していました。

今回の留学生は、FLSランゲージセンターのニューヨーク校(ニュージャージーのSt.Peter’s University)の語学研修に向かうために、成田発の全日空NH645便ニューヨークJFK行きの便に繋ぐために、広島空港発、国内線成田行676号午前10時25君分発で出発しました。

この日は、広島の空の様子も少しおかしく、時折雲が立ち込め風が強くなってきたので心配をしながら空港で留学で渡航する生徒を見送りました。生徒からは夕方5時前に、ニューヨークに向けて出発する連絡が入りました。
この時、気象庁からの発表で、台風21号は近年にない大型台風に発達して相当の被害をもたらす可能性があることがニュースで報道されました。中国地方は、今年の7月より水害と台風19号、20号による被害が発生して、誰もが災害に対して敏感になっていました。

9月3日、台風は高知から徳島方面に上陸後、大阪湾を直撃しました。関西空港の滑走路を水浸しにして、全便が欠航となり、悪いことに関空連絡橋にタンカーが衝突、関西空港と陸地とを結ぶ交通網が遮断されました。この結果、関西空港で3000人が孤立しました。

日本経済新聞 2018/9/4 6:20 (2018/9/4 21:26更新)
台風21号、関西を直撃 関空閉鎖で3千人孤立 復旧のメド立たず
強い台風21号は4日午後、近畿や北陸地方を縦断した。記録的な暴風や高潮となり、関西国際空港では最大風速46.5メートルを観測。自動車メーカーなどが工場の操業を休止するなど関西地方を中心に企業活動に影響が出た。大阪湾ではタンカーが関西国際空港連絡橋に衝突し、関空は閉鎖。5日中の空港再開はないという。大手航空会社では5日の関空発着便の国内、国際線とも全便の欠航を決めるなど都市機能がマヒしている。

 安倍晋三首相は4日午後、首相官邸で開いた豪雨非常災害対策本部会議で「自治体や関係機関と連携し、被害の拡大を極力防ぐため全力を尽くしてほしい」と指示、台風の災害対応にあたった。

 第5管区海上保安本部(神戸市)によると、午後1時半ごろには関空と対岸を結ぶ連絡橋に、停泊中のタンカー宝運丸が衝突。台風による強風の影響で流されたとみられる。衝突場所は関空から約20メートル付近で広範囲にわたって橋脚などが損傷した。連絡橋は人工島にある関空と対岸を唯一結び、上部を車、下部を鉄道が走る2層構造。関西エアポートは連絡橋の鉄道、道路とも5日の再開はないと発表した。

もしも、広島の留学生の出発日が1日ずれていたら、予定通りのアメリカ渡航ができなくなり、留学プランが台無しになっていたことを思うと、台風シーズンの海外渡航は様々な状況を予想する必要があることを感じました。