防弾バック Bullet-proof bag

アメリカでよく売れているかばんに 「防弾かばん」 があります。これは様々な形とデザインがあり、若者が背負っている 「バックパック型」、スパイ映画の主人公が持っている 「スーツケース型」、キャンパスなど学生が持ち歩かれている 「ノートブック型」が発売されています。何れも、アメリカ国内ではポピュラーなものとして、一般のバック専門店や、通信販売のアマゾンからも購入ができます。さすがに、銃社会アメリカでは、拳銃犯罪に対する備えとして常にニーズがあるということです。実際に、アメリカのどこかで銃犯罪が発生すると、飛ぶように売れる定番のグッズです。

この防弾かばんの歴史は興味深く、数十年前は、鉄板を重ねたものを袋に入れた簡素なものだったと言われています。昔の西部劇シネマに「胸を銃で打たれたガンマンが生き返り反撃、その胸ポケットにはつぶされた金属製シガレットホルダーが。拳銃の弾はホルダーに跳ね返されていた」というシーンがありました。まんざら、これは作り話ではないと思われます。

鉄板製の弾除け時代は、素材が重たいために持ち運びは大変だったようです。その後時代を経て、合成金属版、硬化プラスチック版、セラミック版、さらにこれらの素材を重ねたコンビネーシォン合板が作られて、軽くて丈夫なものに進化しています。拳銃の性能も上がってきているので、その銃弾を防ぐ技術も向上を求められます。最新の製品は、NASAが開発してアメリカ軍海兵隊に提供している防弾素材によるものを使用した製品が人気があるそうです。値段は、軽く防弾性能が高いほど高価になります。小学生用、高校生用のバックパック型防弾かばんも多数開発されて、日本円では一番高い製品は数十万円となっています。

日本は銃社会ではないので、防弾バックと言われても身近に感じることはありませんが、アメリカに留学や旅行する時は、常に拳銃による犯罪に巻き込まれる可能性があるということを思慮して行動したいものです。

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