海外校の留学生授業料

アメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドは何れの国も日本人に人気のある留学先です。しかし現地の高校、大学、語学学校の授業料が上昇傾向にあり、来年以降もその動きが続くものと予想されるので留学生の経済的負担が増える可能性があります。

景気動向は世界的に良好で、中国を起因とした不確定な経済的リスクはあるといわれながらも、どの国も貿易収支や雇用が安定していることから今後も経済状況は安定的に推移すると予想されます。アメリカもイギリスも政治的問題を抱えながらも経済状況は安定して推移し企業求人も活発です。最低賃金はアメリカでは1時間16ドルと日本に比べると高い水準です。

雇用の安定状況は人件費の上昇を招くことから、サービス業である教育産業の授業料を直撃します。アメリカの留学生の大学学費は、4年制学士課程で年間平均2万ドルで推移し、学費が安い大学でも年間平均で1万5千ドル、高い大学は年間3万ドル以上の私立大学も珍しくありません。イギリスの大学も状況は変らず、学費が高騰して留学生の大学学費は学士課程で年間平均で1万5千ポンドと発表されています。これらの価額は自国の生徒に対するものではなく、特にアジアからの外国人留学生を対象にして設定されたものです。

大学の授業料高騰に比例して、大学内の施設で開講される外国人向けのESL英語コースの学費も上昇しています。
例えば、アメリカのELSランゲージセンターや、FLSインターナショナルでは、月平均1600~1850ドルの授業料で推移しています。ニューヨークやボストン等都市部の大学で開講されるESLコースは月額2000ドル以上の学費が必要です。

加えて、各国の都市部の滞在施設費も高くなり、ニューヨーク、ロンドンでは月額10万円で中心地にホームステイやルームシエアを確保するのが難しくなってきました。これから外国に留学する皆さん、しっかりとした予算計画を立てて、留学期間を調整する生活の計画を綿密に立てることをお勧めします。

10年前迄話ですが、各国には授業料格安のアダルトスクールがありました。今はそこは移民教育に使われているので、外国人留学生が利用する余地はなくなっています。今後、限られた予算で留学をする人は、ワーキングホリデーを利用すると良いでしょう。

seikatuhi