ロンドンで思うこと

イギリスへの旅行。最近では、昨年11月にロンドンを訪ねました。その目的は、ドーセットのボーンマス市で開催される国際文化セミナーに参加することと、ロンドン大学SOASに留学している友人を訪ねることでした。その友人は、慶応大学を卒業して東京の大手旅行会社に就職、企画課主任として活躍していましたが2年前にその会社を惜しまれながら退職して、以前より自身が研究したいと言っていた日本の近代史を極めるために渡英しました。

11月のロンドンは日が短く、午後4時を過ぎると一面が真っ暗になりました。オックスフォード・ストリートとリーゼント・ストリートの交差点でその友人と待ち合わせることになり、寒さの中でソーホー方面に行く人の流れを観察して驚いたのは、純粋なイギリス人と思える人をほとんど見かけないことでした。明らかにラテン系と思える顔立ちの人、ひげを蓄えた中東系の人、すぐに判るインド系にアジア系の人。まるで人種のルツボ状態です。

程なく友人がレセスタースクエア方面から現れたので、その日は夕食を共にすることにしました。友人の話では、人種の多様さは大学内でも同じで、全生徒の半分位が外国人だそうで、その半分がイギリス国内居住の外国人、残りの半分が純粋な留学生だと言っていました。街でも、地下鉄でも、居住地域でも、大学でも、外国人が多いというのは、ある意味異常な状況だと感じたことを覚えています。