動き始めた為替レート $1=¥99へ

さあ、留学の秋が来ました。日本のお盆帰省Uターンラッシュが一段落したタイミングで、いよいよ為替相場が1ドル99円台突入へ加速を始めました。日本銀行はこれに対応すると発表していますが、実際に1ドルは「85円~90円」が適性レベルだと世界を旅する多くの若者たちは感じています。

確かに円高が進むと、日本は工業製品の貿易国なので、輸出産業には大きな打撃となります。「1ドル当たり1円の為替変動で30億円の差損が発生する」と、中規模の自動車メーカーがアナウンスしています。トヨタ自動車や三菱重工業などの大手メーカーでは、輸出取引額が巨大なために、このレベルの損失には留まらず、経営を圧迫することが考えられます。

しかし、企業の差益差損の話は別の問題として、実際の社会生活の物価の比較という局面から考えると、先に述べたレートが適正であるといえます。世界の物価を比較する時に、同じ国際企業の主製品で比較する方法があります。この例にならい、マクドナルドのハンバーガーセットの値段の比較をすると、日本のハンバーガーセット(ハンバーガー・ポテトフライ・コーラMのセット)が日本で360円であるのに対してアメリカで490円、オーストラリアで520円、イギリスで530円と換算されます。英語圏の諸国では、軒並み日本より同商品が3割~4割高額な現実から考えると、やはり1ドル100円を超えるレートは適正ではないということになります。

日本人に対する大学学費(Non-Resident/International Student Rate)でも、カリフォルニア州の4年制大学は年間2万ドルを超えるところが多く、いくら現地アメリカ人学生の4倍設定としても、年間学費として日本円換算200万円を下回るレートがナチュラルな相場だといえます。

さあ、これから留学のチヤンス到来です。