大変なことになった広島

最近、広島の人々は静かです。気味悪いぐらい、おとなしくなりました。先日、リオ・デジャネイロ・オリンピックが終わって、テレビや新聞で広島カープの試合報道に目がいくようになりました。東京ドームでの巨人戦に勝利して、そこで優勝マジックが点灯した途端に広島の街はヘンなムードです。

八丁堀交差点から三越デパートの方を見ると、暑さのせいか湯気が立っているように見えます。振り返って、紙屋町方面に目をやると、相生橋の上空に蜃気楼が現れているような気がします。

広島カープは本当に優勝するのだろうか? 広島が野球に勝つことで、本当に優勝を認めてもらえるのだろうか? 結局、誰かの冗談じゃないのか? 広島県民を陥れるドッキリで、最期にカープ優勝なんてナイヨ企画じゃないのか? 騙されているんじゃないのか?という人も本当にいるくらいです。

毎年、Bクラスに低迷して、苦しいばかりの戦い。勝ったと思ったら負ける。充分な戦力も整わず、最期の最期に負けてきました。そんな無様な広島カープを何年も見てくると、まだ信じられません。

幟町の珈琲館に毎日現れて、カフェオレに砂糖をたっぷりれ入れて新聞のスポーツ欄に目を通しながら「死ぬまでにカープの優賞を見たい」と言うおじいさんがいました。その人は先月、オリンピックが始まる前に心臓病で亡くなられたと珈琲館のマスターが言っていました。