防弾バック Bullet-proof bag

アメリカでよく売れているかばんに 「防弾かばん」 があります。これは様々な形とデザインがあり、若者が背負っている 「バックパック型」、スパイ映画の主人公が持っている 「スーツケース型」、キャンパスなど学生が持ち歩かれている 「ノートブック型」が発売されています。何れも、アメリカ国内ではポピュラーなものとして、一般のバック専門店や、通信販売のアマゾンからも購入ができます。さすがに、銃社会アメリカでは、拳銃犯罪に対する備えとして常にニーズがあるということです。実際に、アメリカのどこかで銃犯罪が発生すると、飛ぶように売れる定番のグッズです。

この防弾かばんの歴史は興味深く、数十年前は、鉄板を重ねたものを袋に入れた簡素なものだったと言われています。昔の西部劇シネマに「胸を銃で打たれたガンマンが生き返り反撃、その胸ポケットにはつぶされた金属製シガレットホルダーが。拳銃の弾はホルダーに跳ね返されていた」というシーンがありました。まんざら、これは作り話ではないと思われます。

鉄板製の弾除け時代は、素材が重たいために持ち運びは大変だったようです。その後時代を経て、合成金属版、硬化プラスチック版、セラミック版、さらにこれらの素材を重ねたコンビネーシォン合板が作られて、軽くて丈夫なものに進化しています。拳銃の性能も上がってきているので、その銃弾を防ぐ技術も向上を求められます。最新の製品は、NASAが開発してアメリカ軍海兵隊に提供している防弾素材によるものを使用した製品が人気があるそうです。値段は、軽く防弾性能が高いほど高価になります。小学生用、高校生用のバックパック型防弾かばんも多数開発されて、日本円では一番高い製品は数十万円となっています。

日本は銃社会ではないので、防弾バックと言われても身近に感じることはありませんが、アメリカに留学や旅行する時は、常に拳銃による犯罪に巻き込まれる可能性があるということを思慮して行動したいものです。

bag

 

ニューヨークの不動産屋

歴史的な米朝会談がいよいよ6月12日にシンガポールで開催される模様です。一時はトランプ大統領のキャンセル発表があり、それに朝鮮が慌てて会談開催の再考をアメリカに迫るという事態が発生しました。米朝双方に大きな駆け引きが行われた感が拭えません。

留学生だった私は、2010年から2年間、ニューヨーク市立大学CUNYの教養学部に留学していました。その当時、ミッドタウンのイーストにアパートを借りていました。ミッドタウンは、総じて不動産の賃料が高いのですが、私のアパートは屋根裏部屋の物置を改良した狭い部屋だったので相場の半分程度の額でした。CUNYのキャンパスに近くて通学に便利で、近くにお気に入りのカフェがあったのを覚えています。

そのアパートを借りる時の手続きで大変な気苦労をしたことを思い出しました。その時の賃貸契約の過程で、不動産エージェントの優柔不断な態度に振り回されました。

アパートの内覧を済ませて、その物件を借りることになり仮契約が済んだ翌々日に不動産屋からアパート契約を無条件で撤回したいとの申し入れがありました。イタリア人の大家が家賃が安いと納得してないので再検討したいと言ってきたとのことで、一方的に契約を取り消すというのです。既に引っ越し準備を済ませてムービングカンパニー(引越業者)に申し込み準備万端だったので「仮契約も整すんでほかの物件を断った時点でこの契約の取り消されると、引越しが遅れて学業に影響するので大家に再交渉してほしい」と頼みました。

結局「毎月の管理費を追加するということで、アパートの契約を進める」と不動産屋から連絡が入り、仕方なくその条件を受け入れて、泣く泣くそれに応じたことを思い出しました。トランプ大統領の交渉プロセスを見ていると、その不動産エージェントのことを思い出しました。その方はジョンさんという、親切な方でした。